世界最高峰の栄誉であるノーベル賞。授賞式の後には華やかな晩餐会が開かれ、特別な料理や飲み物と一緒に受賞をお祝いします。そんな特別な場であるノーベル賞授賞式に提供されている紅茶を、私たちも味わうことができるのをご存知でしたか?
今回は、ノーベル賞晩餐会で提供される紅茶「ノーベルティー」について、その魅力や入手方法、そして実飲レビューまで詳しく紹介していきます!
ノーベル賞とは?
まずはノーベル賞について簡単におさらいしましょう。
ノーベル賞のおさらい
ノーベル賞は、ダイナマイトの発明者として知られるスウェーデンの化学者・発明家、アルフレッド・ノーベル氏(1833~1896)の遺言に基づき、1901年に創設されました。人類に最も貢献したと認められた人々に贈られる、世界で最も権威ある賞の一つです。
授賞対象分野は以下の6つ。
- 物理学
- 化学
- 生理学・医学
- 文学
- 平和
- 経済学 (※1969年に記念賞として特別追加)
科学、文学、平和など、様々な分野における研究や活動を促進する役割を担っています。
各分野の受賞者は毎年10月に発表され、ノーベル氏の命日である12月10日にスウェーデン・ストックホルム(平和賞はノルウェー・オスロ)で授賞式が行われます。授賞式後には、晩餐会と舞踏会も開催され、受賞者や王室の方々、ゲストなど約1,300名が出席し、受賞をお祝いします。
なぜノーベル賞がつくられた?
ノーベル氏が開発したダイナマイトは、土木工事等で人々がより安全に作業するのに役立った一方、戦争では多くの犠牲者を出すことにもつながりました。この状況に苦しんだ彼は、自身の遺産を人類の進歩と平和のために役立ててもらえるよう、遺言を作成。その遺志を継いで創設されたのが「ノーベル賞」です。
彼の遺言に基づき、遺産を元手にノーベル基金が設立され、遺産を管理・運用。そして、そこから毎年生み出される運用益が、ノーベル賞の運営費やノーベル賞受賞者への賞金として活用されています。(※ただし経済学賞の賞金の財源は、スウェーデン国立銀行から捻出されています。)
ノーベル賞晩餐会で提供される紅茶とは?
12月10日のノーベル賞授賞式後に開かれる晩餐会。そこで振舞われるドリンクメニューの一つが、今回紹介する「ノーベルティー」(正式名称は「Nobel Prize Museum tea blend」)です。
「ノーベルティー」(Nobel Prize Museum tea blend)とは?
「ノーベルティー」(Nobel Prize Museum tea blend)は、ノーベル賞の創設者、ALFRED NOBEL(アルフレッド・ノーベル)氏をイメージしてつくられたオリジナルブレンド。
スウェーデンのティーブランド「The Tea Centre of Stockholm」(ティーセンターオブストックホルム/日本では「北欧紅茶」として知られる)が開発・提供しています。
こちらは茶葉が入った缶の底面の写真。「ノーベル博物館とのコラボレーションにより、ティーセンターオブストックホルムによってブレンドされた」と確かに記載されていますね。
ノーベル賞晩餐会の食事メニューを見ると、2014年から「Nobel Museum Tea Blend」(後に「Nobel Prize Museum tea blend」に名称変更)が登場しています。ただ、スウェーデン王室も御用達のティーブランドとして、それ以前からも長年にわたりティーセンターオブストックホルムのお茶がノーベル賞晩餐会で提供されていたそうです。
「The Tea Centre of Stockholm」(ティーセンターオブストックホルム)についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もどうぞ!
「ノーベルティー」(Nobel Prize Museum tea blend)はどこで買える?
「ノーベルティー」(Nobel Prize Museum tea blend)が購入できるのは、スウェーデン・ストックホルムにあるNobel Prize Museum(ノーベル賞博物館)のギフトショップ。ストックホルムを訪れる機会がある方は、お土産としてもおすすめです。
ティーセンターオブストックホルムがブレンドした「ノーベルティー」ですが、ティーセンターオブストックホルムのショップで購入することはできず、ノーベル賞博物館限定販売なのでご注意ください。
2023年9月訪問時点では、以下の3タイプが販売されていました。(価格は訪問時のものです。)
- 100gの茶葉(袋タイプ):130 スウェーデンクローナ
- 50gの茶葉(缶タイプ):85 スウェーデンクローナ
- 50gの茶葉(缶タイプ)とメダル型チョコ10個セット:220 スウェーデンクローナ
「ノーベルティー」(Nobel Prize Museum tea blend)を実際に飲んでみた!
今回、ノーベル賞博物館で「ノーベルティー」を購入してきたので、開封&レビューしていきたいと思います!
今回購入したのは、50gの茶葉(缶タイプ)。缶を開けると、透明の袋に入った茶葉が入っています。
中には、英語で書かれた「ノーベルティー」の説明リーフレットも入っていました。どんな紅茶なのかを改めて知ることができて、嬉しい計らいですね!贈り物をするときにも喜ばれそうです。
茶葉はこちら。色とりどりの花びらが加えられていて華やかです。
中国のキームンティーとインドのアッサムティーをベースに、イタリア産ベルガモットフレーバーやスウェーデン産ラズベリーの甘さ、オレンジのフレッシュさを楽しむことができるブレンドです。
アルフレッド・ノーベル氏は、スウェーデンで生まれ、ロシアやフランスなど世界を渡り歩き、最期はイタリアでその生涯を終えました。イタリアのベルガモットとスウェーデンのラズベリーという組み合わせは、彼を表現する紅茶としてぴったりなように感じました。
いただいてみると、まろやかな甘さ、そして爽やかな柑橘の香りの中に、何とも言えないほのかな渋みと柔らかなコクが感じられます。上品な華やかさと同時に、厳格な雰囲気も感じられるような、特別な気分にさせてくれる紅茶でした。
まとめ
以上、ノーベル賞晩餐会で提供される「ノーベルティー」について紹介しました。アルフレッド・ノーベル氏の生涯や、この紅茶を楽しんだかもしれない受賞者の方々を想いながらいただけば、一層特別なティータイムになるはず。ストックホルムを訪れる機会がある方は、お土産に「ノーベルティー」を選んでみてはいかがでしょうか。
また、「ノーベルティー」はノーベル賞博物館限定販売ですが、ブレンドを手掛けた「The Tea Centre of Stockholm」(ティーセンターオブストックホルム)の紅茶は日本でも購入できます。ぜひ、「セーデルブレンド」など、他の魅力的な商品もチェックしてみてくださいね。
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