イギリスに行ったら楽しみたい、本場のアフタヌーンティー。中でも、英国王室御用達の老舗百貨店「Fortnum & Mason(フォートナム&メイソン)」は、伝統的なアフタヌーンティーが楽しめる場所として人気ですよね。
しかし、有名なピカデリー本店のアフタヌーンティーは2025年8月現在で£80以上と、少し勇気のいる価格帯。「憧れのフォートナム&メイソンで、もっと気軽にアフタヌーンティーを楽しめたら…。」そんな方におすすめなのが、ロンドンの金融街にある、ロイヤルエクスチェンジ店。ピカデリー本店の半額以下で、本格的なアフタヌーンティーがいただける穴場です。
この記事では、フォートナム&メイソン・ロイヤルエクスチェンジ店のアフタヌーンティーについて、本店との違いや予約方法、実食レポートまで、詳しくご紹介します!
Fortnum & Mason(フォートナム & メイソン)とは?

Fortnum & Mason(フォートナム & メイソン)は、1707年イギリス・ロンドン創業の老舗高級百貨店。店名は、創業者のウィリアム・フォートナム(William Fortnum)氏とヒュー・メイソン(Hugh Mason)氏の名字に由来しています。長年イギリス王室御用達ブランドとして愛されており、その品質はお墨付き。イギリス土産としても絶大な人気を誇ります。
イギリスの伝統的なアフタヌーンティーを楽しめることでも知られ、ピカデリー本店にある「ダイヤモンド・ジュビリー・ティーサロン」でのアフタヌーンティーは、世界中の観光客が訪れる人気スポットです。
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フォートナム & メイソンのアフタヌーンティー
ピカデリー本店とロイヤルエクスチェンジ店の違いは?
「せっかくロンドンに来たなら、憧れのフォートナム & メイソンでアフタヌーンティーがしたい!」
そこで候補に挙がったのが、ピカデリー本店の「The Diamond Jubilee Tea Salon」と、ロイヤルエクスチェンジ店の「The Fortnum’s Bar & Restaurant at The Royal Exchange」です。
まずはどんな違いがあるのか調べてみました。(※2025年8月調査時点の情報です。最新情報はお店にご確認ください。)
ピカデリー本店 | ロイヤルエクスチェンジ店 | |
---|---|---|
価格 | £82 + サービス料12.5% | £38 +サービス料12.5% |
選べるメニュー | クラシック、セイボリー、ハイティー等から選択可 | クラシックアフタヌーンティーのみ |
お替り | ドリンク・フード共に自由 | ドリンクは2杯まで、フードは不可 |
アフタヌーンティーをいただける日時 | 月 – 木 11.00am – 7.30pm 金 – 土 11.00am – 8.30pm 日 11.30am – 7.30pm | 月 – 金 2.30pm – 4.30pm 土 10.00am – 4.00pm 日 Closed |
予約の取りやすさ | 比較的取りやすい | 予約枠が少なく、早めの予約が必須 |
雰囲気 | 高級感溢れる店内、ピアノ生演奏 | 煌びやかで開放的、ややカジュアル |
公式ウェブページ | The Diamond Jubilee Tea Salon | The Fortnum’s Bar & Restaurant at The Royal Exchange |
表からも分かる通り、価格は2倍以上の差があり、サービス料も含めると、両者の差額は£50近く(2025年8月時点で10,000円ほど)!
ピカデリー本店はティーフードやドリンクがお替り自由なことに加え、高級感のある内装とエレガントなテーブルウェア、ピアノの生演奏、種類豊富な茶葉など、より贅沢なサービスの中で楽しめます。また、選べるメニューも豊富なので、セイボリーを中心にした「セイボリーアフタヌーンティー」や、食事メニューが付いた「ハイティー」を希望する場合には、必然的に本店が選択肢になるでしょう。
「クラシックアフタヌーンティー」のフードメニューは基本的に同じですが、パティスリーの種類はロイヤルエクスチェンジ店の方が少ないようです。
予約については、ピカデリー本店は予約枠が多く直前でも比較的予約しやすい一方、ロイヤルエクスチェンジ店は予約枠が限られるため、早めの計画が必須となります。
私は最近すぐにお腹がいっぱいになってしまい、お替りのメリットがあまりなかったことと、限られた予算の中、差額分でできるだけ多くの茶葉を買えた方が幸せだったので、ロイヤルエクスチェンジ店に伺うことにしました!
アフタヌーンティーの予約方法
アフタヌーンティーの予約は、公式ウェブサイトの「BOOK A TABLE」のボタンから行えます。予約枠も限られますので、訪問が決まったら早めに予約しましょう。
【ピカデリー本店】The Diamond Jubilee Tea Salon
【ロイヤルエクスチェンジ店】The Fortnum’s Bar & Restaurant at The Royal Exchange
なお、本店は予約枠が多いので直前でも間に合う可能性がありますが、ロイヤルエクスチェンジ店はアフタヌーンティーの枠が限られるため、早めの予約が必須です。私は訪問日の3週間前に確認しましたが、予約できる時間枠がすでに少なくなっており、急いで予約しました。
フォートナム&メイソン・ロイヤルエクスチェンジ店へ!

フォートナム&メイソン・ロイヤルエクスチェンジ店が入る「ロイヤルエクスチェンジ」は、16世紀にロンドンの金融街に建てられた王立取引所。現在は改装され、高級ブランドショップやレストランが集まる商業施設になっています。
この歴史的な建物の中心部、吹き抜けの広場に位置するのが、「The Fortnum’s Bar & Restaurant at Royal Exchange」です。朝食からランチ、アフタヌーンティーやディナーまで、幅広いメニューを提供しています。

地上階の一角にはフォートナム&メイソンのショップ「Fortnum & Mason at The Royal Exchange」もあり、本店と比べて品揃えは限られますが、人気商品が揃っています。比較的空いているため、ゆっくりお買い物ができますよ。
【バー&レストラン】The Fortnum’s Bar & Restaurant at Royal Exchange
(※詳細・最新情報は公式ウェブサイトをご確認ください。)
● 住所:
The Courtyard, The Royal Exchange, London. EC3V 3LR, イギリス
● 営業時間 :
Monday – Friday 7.30am 9.00pm
Saturday 10.00am – 6.00pm
Sunday Closed
※時間帯によって提供されるメニューが異なります。
【ショップ】Fortnum & Mason at The Royal Exchange
(※詳細・最新情報は公式ウェブサイトをご確認ください。)
● 住所:
4-7, The, Royal Exchange, London EC3V 3LR イギリス
● 営業時間 :
Monday – Friday 10.00am – 7.00pm
Saturday 10.00am – 6.00pm
Sunday Closed
実食!フォートナム & メイソンのクラシックアフタヌーンティー
店内の様子

訪問したのは、2025年8月の平日、16:00頃。予約よりも5分ほど早く到着してしまいましたが、すぐに席に案内してくれました。(席は、屋内とテラス席が選べました。)
ホールにはエレガントな音楽が流れ、歴史ある建物の中で優雅にティータイムができるのは、特別な感じがします。ホールの中心という場所柄、少し賑やかではありますが、隣の席同士は十分な距離があるので気になりません。
レストランは大繁盛で、カウンター席を除いてほぼ満席。周りを見ると、ゆったりとおしゃべりを楽しむ方から、カウンター席でパソコンを開いて仕事をする方まで様々でした。
お店は全体的にややカジュアルな雰囲気なので、旅行中にも気軽に立ち寄りやすいと思います。
【実食レポ】クラシックアフタヌーンティー

今回注文したのは、「CLASSIC AFTERNOON TEA FOR 1」(£38)。サービス料12.5%込みで、£42.75(当時のレートで約8,500円)でした。

メニューは、サンドイッチ、スコーン、パティスリーがセットになった、伝統的なアフタヌーンティーの内容。店員さんに確認したところ、ドリンクは2杯まで注文OKでした。
「CLASSIC AFTERNOON TEA FOR 1」の内容
※詳細・最新情報は、公式ウェブサイトでご確認ください。
・ドリンク
・サンドイッチ:5種
・スコーン:2種
・パティスリー:3種
ドリンク(1回目):Royal Exchange Blend

ドリンクは、9種の紅茶の他、コーヒーやホットチョコレートから選べました。私はせっかくなので、ロイヤルエクスチェンジをイメージした「ロイヤルエクスチェンジブレンド」を注文。
紅茶はポットで提供され、たっぷり入るティーカップに二杯分ほど。ミルクもたっぷり付けてくれます。
「ロイヤルエクスチェンジブレンド」は、モルティ―なアッサムティーと爽やかなセイロンティー、そして雲南紅茶のブレンドで、紅茶を注ぐと、ほんのり甘く、モルティーな良い香りがします。心地よい渋みとほんのりとした甘みがあり、ストレートでも飲みやすい味わいでした。

2杯目は、長めに抽出したものをミルクティーでいただきます。
茶葉の風味がミルクに負けず、コクや甘み、心地よい渋みが感じられ、ティーフードとも相性抜群でした。
ちなみに看板商品の「ロイヤルブレンド」(こちらは日本でも入手可能)と似ていると言われていますが、雲南紅茶が加えられている点が主な違いなようです。
サンドイッチ

まずはサンドイッチから、写真の右側から順にいただいていきます。
● Cucumber with Lemon and Mint
きゅうりが高級品であった時代の名残で、よくアフタヌーンティーに登場するキュウリのサンドイッチ。ミントの香りが良いアクセントになっていて、キュウリのサンドイッチの中では最上級の美味しさだと思います。ただ、外側にあったからか、パンが少しパサついていたのが残念でした。
● Cotswold Legbar Egg Mayonnaise
王道のたまごマヨサンドイッチ。たまごサンドはどこで食べても美味しいですが、こちらも美味しいです。淡いブルーの殻と豊かな風味で知られる高級卵「コッツウォルド・レッグバー」が使われています。
● Kames Bay Smoked Trout with Chive Cream Cheese
お次はサーモンのサンドイッチ。スモークサーモンとチーズ、ハーブ、パンのバランスが見事で、上品な美味しさです。パンは綺麗なピンク色で、見た目も美しいです。(ビーツが練り込まれているのでしょうか…?手が込んでいます。)
● Suffolk Cured Ham with English Mustard
王道のハムサンド。見た目がシンプルすぎて期待はしていなかったのですが、マスタードが効いていて、ハムも予想以上に肉肉しい味わいと食べ応えがありました。
● Coronation Chicken
最後はコロネーションチキン。クリーミーなソースにカレーのスパイシーさが効いていて、チキンの歯応えもちょうどよく、美味しくいただきました。
全体的に、シンプルで王道の内容ではありますが、こだわりの材料を使用する等、細部に工夫が感じられるのが、さすがフォートナム&メイソンだと思いました。種類によってパンの生地を変えているのも、手が込んでいますよね。
ドリンク(2回目):Countess Grey

2回目のドリンクは、店員さんおすすめの「カウンテスグレイ」を注文。使用しませんでしたが、ミルクも付けてくださいました。
「カウンテスグレイ」は、ベルガモットとほのかなオレンジの香りを加えたアールグレイ。すっきりしつつ華やかな柑橘の香りが心地よく、ティーフードにもよく合います。
サンドイッチを食べ終えてちょうどお腹がいっぱいになってきた頃だったので、爽やかにいただけるこちらの紅茶は大正解。スコーンやパティスリーと合わせながら、美味しくいただきました。
スコーン

スコーンは、プレーンとフルーツの2種類。
小ぶりで上品なスコーンで、外はさくほろ、中はふんわり食感です。バターの風味と小麦の素朴な味わいも感じられ、「これぞ理想的なスコーン!」と言いたくなるほど、大変美味しいスコーンでした。

付け合わせは、クロテッドクリーム、イチゴジャム、レモンカードの3種類。使いきれないぐらい、たっぷり付けてくれました。
こちらのクロテッドクリームがミルキーでとにかく美味しく、いちごの果肉が感じられるジャムと一緒にスコーンを食べると、幸せの味がします。レモンカードは酸味が効いていて、味変するのにぴったりでした。
パティスリー

スコーンでお腹いっぱいになったところで、最後に3種のパティスリーです。食べきれるか心配でしたが、小さめサイズでしたので、完食できました!
● ブルーベリータルト
大粒のブルーベリーがフレッシュで、自然な甘みが楽しめます。中のクリームも紫色をしていて、ふんわりとした風味。生地はザクザク系ではなく、薄めの生地でソフトな食感でした。
● ラズベリーケーキ
ラズベリーの甘酸っぱさが時折感じられるのが楽しい、ふんわりと素朴なケーキでした。甘すぎず食べやすかったです。
● ローズエクレア
軽めの食感で、小ぶりの食べやすいエクレアでした。
嬉しいサービスと注意点
ロイヤルエクスチェンジ店でのお買い物が、10%オフに!
お会計の際、「そこのショップでこのレシート見せると、10%オフで買い物できるよ」と案内がありました。本店に比べると品揃えは少ないのですが、代表的な商品は揃っていますし、とても嬉しいサービスです。
訪問は時間に余裕をもって
今回は混雑していたからか、アフタヌーンティースタンドの提供に30分ほどかかりました。(同じような時間帯に来店した皆さんのスタンドが一気に到着し、一気にサーブされていました。)タイミングによってはサーブに時間がかかる可能性があるので、後の予定を詰めすぎず、余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
まとめ
今回は、フォートナム&メイソン・ロイヤルエクスチェンジ店でのアフタヌーンティーをご紹介しました。本店の半額以下でアフタヌーンティーが楽しめる、ロイヤルエクスチェンジ店。改めて、以下のような方におすすめです。
・憧れのフォートナム&メイソンのアフタヌーンティーを、予算を抑えて体験したい方
・肩肘張らず、カジュアルな雰囲気で楽しみたい方
・「クラシックアフタヌーンティー」を利用する予定で、お替りの必要がない方
逆に、ピアノ演奏もある優雅な空間で、お替りをしながら心ゆくまで満喫したい!という方や、「クラシックアフタヌーンティー」以外のメニューを楽しみたい方は、ピカデリー本店が最高の選択になるでしょう。
それぞれのお店の特徴を押さえて、ご自身の目的や好みに合った場所で、素敵なティータイムをお過ごしください。 皆様のロンドン滞在が、素晴らしいものになりますように!
▼お家でフォートナム & メイソンの紅茶を楽しむなら▼
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