日本だけでなく世界中で愛されているお茶。
お茶の木からは緑茶、ウーロン茶、紅茶など、さまざまな種類のお茶をつくることができ、それらすべてを合わせると全世界で生産されたお茶は625万トン(2020年)と推計されています。
そんなお茶ですが、主に世界のどこで生産されているのでしょうか。
国連機関である国際連合食糧農業機関(FAO:Food and Agriculture Organization of the United Nations)の統計をもとに、世界各国のお茶生産量を確認してみましょう。
世界のお茶生産量ランキングTOP15(2020年)
さっそくランキングです。(データは2020年のものを使用しています。)
国 | 生産量 | 全生産量に占める割合 | |
1位 | 中国 | 293.1万トン | 47.2% |
2位 | インド | 126.0万トン | 20.16% |
3位 | ケニア | 56.9万トン | 9.1% |
4位 | トルコ | 28.3万トン | 4.5% |
5位 | スリランカ | 27.8万トン | 4.4% |
6位 | ベトナム | 24.3万トン | 3.8% |
7位 | インドネシア | 14.4万トン | 2.3% |
8位 | バングラデシュ | 8.9万トン | 1.4% |
9位 | ウガンダ | 7.5万トン | 1.2% |
10位 | アルゼンチン | 7.3万トン | 1.1% |
11位 | 日本 | 6.9万トン | 1.1% |
12位 | マラウイ | 4.5万トン | 0.7% |
13位 | イラン | 3.4万トン | 0.5% |
14位 | ルワンダ | 3.3万トン | 0.5% |
15位 | タンザニア | 2.8万トン | 0.4% |
2020年のお茶生産量1位は断トツで中国、2位はインド。お茶の産地として有名なこの2国の結果には「やっぱり」という方も多いのではないでしょうか。
3位のケニアはインドやスリランカと同様、イギリスの元植民地の国であり、その時代に「茶の木」が持ち込まれて生産が始まりました。ちなみに、リプトンイエローラベルも、2022年現在ケニア産の茶葉を中心にブレンドされています。
TOP3の中国、インド、ケニアの生産量を合計すると、なんと全体の75%以上。日本は6.9万トンで、11位です。
そもそも「茶の木」はどこで育つ?
お茶の原料である「茶の木」は、温かく、雨が多い地域(年間平均気温約12.5~13℃以上、 年間降水量 1,300~1,500㎜以上の地域)でよく育ちます。
ランキング上位国を見ても、そのような地域が集中していることがわかりますね。
北緯45度から南緯35度までのエリアは「ティーベルト地帯」と呼ばれ、主な茶産地はこのエリアに分布しています。
ちなみに、中国や日本では緑茶の生産量が多く、インドやケニアでは紅茶が主に生産されていますが、これは「茶の木」の品種の違いが大きく関わっています。詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。
参考サイト・参考文献:
・Food and Agriculture Organization of the United Nations「FAOSTAT」(https://www.fao.org/faostat/en/#home), 2023年7月参照
・リプトン公式ホームページ(https://brand.lipton.jp/about-lipton/kodawari.html), 2022年8月参照
・磯淵 猛『紅茶の教科書』新星出版社,2012
・大森正司『お茶の科学 「色・香り・味」を生み出す茶葉のひみつ 』講談社,2017
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